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気まぐれに更新。

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雪の糧

「雪はなにを食べて生きているのでしょう」
 白く塗り潰されてゆく景色を見てあの子はぽつりと呟いた。
「海にも雪が降るといいます」
「ええ」
「海の底に注ぐその雪は、深海の生き物の糧になるそうです。陸の雪だって、溶ければ草木を潤します。では、雪はなにを食べて生きているのでしょう」
 鈍色の雲は重く、電線に支えられてかろうじて宙に浮いている。しばらく雪は止まないだろう。
 あの子は眼球が落下してしまうのではないだろうかというほど目を見開いて、まだ窓の向こうを見つめたまま考え込んでいる。

「音を食べているのかもしれない」
「そうかもしれませんね」
 あの子はそれ以上言葉を接がなかった。
 耳が痛くなるほどの無音の中で、深海の雪に海の囁きが呑みこまれてゆくさまがふと頭の隅に浮かんだ。
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